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ーーーー自分の天狗の鼻を折られて、また伸ばしていく。これの繰り返しですーーーー

ゲストプロフィール

cap君 (北村颯世/キタムラリュウセイ)
東京都江戸川区出身。専修大学附属高校卒業後、専修大学に進学。大学在学中にインターンをきっかけとしてプログラミング・電子工作に触れ、好きなことを発信する重要さに気づく。現在は石巻で小中学生向けに電子工作を教えるプログラミング教室でリーダーとして活躍し、子どもたちに好きなことを形にすることの大切さを伝えている。

ーー中学時代までを教えてください。

東京都江戸川区で生まれ育ちました。両親と兄、そして私の4人家族です。そのころの性格として、親の顔色をうかがっていました。自分に対して怒っているのか、そうでないのかを聞くわけにもいかないので察知しようとしていました。それがきっかけになって顔色をうかがって生きる術が身に着いたという感じです。また、友人にも嫌われたくないと思い、色々なタイプの人と遊びました。そうして様々な人とかかわるうちに人から信頼されるようになりましたね。

音楽サークルのライブでギターを弾くスミスさん。観客のいるライブに出演するほどの腕前だそう。

ーー中学時代について教えてください。

正直、小学生と同じくがっつり打ち込んだことはなかったです。まわりの顔色を伺いつつ、評価が良くなるように立ち振る舞っていました。のちに、このスキルは役立つなと思い、意識してやるようになりましたね。部活は小学校の友人や仲の良かった先輩が入っていたためバドミントン部に入部しました。ここでも顧問のいるときはちゃんと練習するなど、人の目を気にして過ごしました。

音楽サークルのライブでギターを弾くスミスさん。観客のいるライブに出演するほどの腕前だそう。

ーー高校入学について教えてください。

専修大学附属高校に進学しました。じつは受験をしたくなかったんですよね。なぜかというと、あまり競うのが好きではなかったからです。さらに都会で遊びたい!というのもあって、それをかなえることが出来てかつ自分の内申点の高さが使えるこの高校に決めました。

ーー高校時代について教えてください。

高校時代は部活には所属しませんでした。その頃からアニメにハマり始め、放課後は秋葉原のゲームセンターに通いUFOキャッチャーやフィギュアの購入にお金を費やしていました。また、そこに使うお金を増やすため時給の良いテレアポをやりました。その後、特色あるバイトで独特なキャラになるために物産展をやりました。テレアポよりは面白かったですけど、結局やることはレジ打ちだったりで飽きてしまいましたね…。ほかにも引越センタ―やケーキ詰めをやったり、いろいろなバイトを経験しました。それもすべて、秋葉原での軍資金になっていましたね(笑)。

実は私は高校時代にいじめられた経験があるんです。クラスメイトにいじめられている子がおり、日ごろから周囲を観察しているおかげでその理由がわかる私はアドバイスをよくしていました。しかし彼の欠点はなかなか治らず、しまいには私もいじめられるようになったのです。ですがいじめる気持ち・いじめられる気持ちを理解するのには良かったと思います。いい経験になりました。

なによりも高校生の間は一貫して、アニメの影響が大きかったです。泥臭く頑張っている姿や、敵キャラが味方になって自分の正義を考えるみたいな、そういう姿にあこがれたんですね。アニメから得られたものは大きかったです。

音楽サークルのライブでギターを弾くスミスさん。観客のいるライブに出演するほどの腕前だそう。

フィギュアの山。熱意が伝わってくる。

ーー大学進学と大学時代について教えてください。

進学に関しては高校入学の時と同じく、やはり受験したくなかったんですよね。家からも近く、自分の親の社労士の仕事も継げるかなと思い、専修大学法学部に進学しました。じつはプログラミングとはあまり縁がない学部に進学したんですよね(笑)。

大学は内部進学だったため、高校時代のいじめが続かないように1年生の時はキャラづくりとコミュニティを広げることに注力しました。そのときも高校生の時に秋葉原通いしていたこともあって、「秋葉原のメイドカフェに行ったことあるんでしょ?連れてって!」のように頼まれたりして、話のタネになりました。大学二年生のとき、バイトよりも多くを得られることがしてみたいという思いからのときからインターンを探しました。そこで石巻の復興創生インターンという募集を見つけました。そこでプログラミングを学び、今働いているイトナブと出会いました。

ーー東京から石巻に行ってインターンというのに抵抗はなかったんですか。

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なかったですね!美味しい料理もありますし。長期休暇を使って石巻に滞在し、プログラミングやWeb作成などを行いました。そこでイトナブと出会い、ネットでもっと自分の好きなものを発信したいとSNSで投稿したところイトナブさんから「うちで学んでみたら?」と誘われました。自分の考えを積極的に発信してみるもんだなと感じましたね。

音楽サークルのライブでギターを弾くスミスさん。観客のいるライブに出演するほどの腕前だそう。

そして次郎系ラーメンの紹介をするWebサイトを個人で作っていました。それからは休みに石巻に向かい、顔を出したりしていました(笑)。そうして関わるうちに、社員さんの仲のよさや自分がやれることがあるんじゃないかという気づきもあって、関わり続けたいと感じたんですよね。他にはライターとして有償インターンをしていたこともありました。そこでずっと記事書いたり、月160時間働いたりして、大変でしたが得るものも大きかったです。SEOライターとして記事を分析しながら書いたりして、ランキングで1位をとったことは印象的でしたね。

ーー就活はどのようにしましたか。

就活はあまりうまくはいきませんでしたね。2dayインターンで優秀賞のようなものをもらった経験もあったのですが、それで天狗になっていました。人事部が行う面接ではどうしても自分のやりたかったことと企業の求める像が一致してなかったんです。

そんななかでイトナブが頭に浮かびました。イトナブとは最初のインターンのころからお世話になっていたし、自分のやりたいこともできそうなので直接代表にアピールしていたところ、声がかかったという感じです。インターンで会社の内部状況や組織図を知ることが出来ていたというのも一つの要因となり、最終的にイトナブと業務委託という形で共に働いています。

ーー石巻という地でのイトナブで働くことについて周囲から何か言われましたか。

言われましたね(笑)。業務委託という形だったので「なぜ業務委託なの?フリーランス?」とか、親には「東京で、正社員の方がいいんじゃないか」とも言われました。自分のポジションがあって、こういうキャリアプランがあるから、と伝えて説得しました。

いろいろ言われましたが、環境のせいにせず自己責任だなと感じ、就活で天狗の鼻を折られたことでむしろ自分の好きなことをした方がいいのではと感じたんです。

ーー石巻は好きですか。

好きです。チャンスがいっぱいあります。東日本大震災を経験した地で大企業が入ってこないところだからこそ、ベンチャー企業が多く協力もしやすいんです。ただ、仲が良すぎるあまり、よくないことをするとすぐ話が広まるんですよね(笑)。

ーー今後の進路について教えてください。

今は教育部の小中学生事業部のリーダーとして小中学生にプログラミングを教えているわけなんですが、まずは今いる分野でリーダーとしての力をつけます。そして宮城プロコン(ロボットを作り、用いる大会)に参加する子どもを増やせたらいいなと思っています。

自分は今、好きなことを仕事にできているので自分が好きなアニメなどに対する偏見もなくしたいですね。プログラミング・電子工作は自分の好きなもの・アイデアを形にするんですよ。プログラミング・電子工作に限らず、自分の好きなものを発信することで面白い世の中になっていく。それを自分がプログラミングなどをきっかけに先導していきたいと思っています。好きなことを発信し、形づくっていいんだよということを伝えたいです。

ーーやってよかったことはありますか。

全部ですね!実際にいじめられてみたり、好きなアニメキャラのTシャツを着て電車に乗ったり、大人の人に意見を出してみたりだとか、自分で経験してみるといったことです。学生はノーリスクハイリターンで、責任が正直ほとんどなく、かばってもらえるんですね。一方社会人には責任というのがついてきます。なので学生はいっぱい遊びつつ、視野を広げることが出来る活動をしてみるのがいいと思います。逆にやっておけばよかったことはないですね!

ーー進路選択に悩む読者に向けてアドバイスをお願いします。

場所についていうなら、活動範囲を絞らない方がいいと思います。地方で働くにしても、むしろいろいろできるチャンスがもらえていると考えましょう!

あとは好きなことを見つけることですね。社会人になると「仕事が大変」「仕事がつまらない」といったことで心が折れることがあって、その時に逃げる先がないのは大変です。むしろ好きなことが仕事になることもあります。また、自分が好きなことがないと視野が狭いままで、一歩を踏み出せないままになってしまいます。好きなものを見つけ、伸ばしていく。とはいうものの、それを大人に伝えると大体天狗の鼻を折られるんですね。そして天狗の鼻を折られることで周囲の人に気にかけてもらえるし、新しい芽・価値観を得ることができます。

ーーあなたにとって大学とは。

アドバイスにあることを実践するため、自分で天狗の鼻を伸ばし、折られに行くところですね。

ーーあなたにとって人生とは。

好きなアニメキャラのような人生を常にイメージするということですね。「自分は結構すごいんじゃないか」ということをアニメキャラと重ね、鼻を伸ばす。そして社会で鼻を折られる。そうしてまたその鼻を太く、強くしていく。それを繰り返すものですね。

▼ナブカツLABseedsで小中学生の素敵なプログラミング作品がみられます!是非以下のサイトでご覧ください!▼

https://t.co/uxNMIjLutY

音楽サークルのライブでギターを弾くスミスさん。観客のいるライブに出演するほどの腕前だそう。

皆さんはこの記事を読んでどのように感じましたか?

天狗の鼻を折られながらもむしろ視野を広げ、好きなことを仕事として進んでいく。大学で出会ったイトナブという会社で自分が好きなことを発信し、好きなことを表現する良さを伝えるという思いを持つ彼からは、好きなことに向かって進むことの大切さを感じました。

音楽サークルのライブでギターを弾くスミスさん。観客のいるライブに出演するほどの腕前だそう。

オンラインでインタビューを受けていただきました!