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ーーーーコンプレックス、困難を克服し、成果をあげるためのシンプルな解。それは「本気」。ーーーー

ゲストプロフィール

戸田龍之眞(トダ リュウノシン)
1999年生まれ。埼玉県川口市出身。幼いころから1つのことにのめりこむ気質で、中学・高校時代はわき目もふらずサッカーに打ち込んだ。高校卒業後は亜細亜大学法学部に進学。あるきっかけで心理学の勉強にのめり込み、人からの相談にも専門的な返答ができるほどに豊富な知識を身につけた。大学3年の秋からは訪問販売の営業のインターンをはじめ、1か月目から営業成績1位となり、最終的に人事の責任者を任されるまでに会社に貢献。現在は大学を休学し、自身が立ち上げた営業代理店の法人化に向けて、案件の受注やチーム作りに取り組んでいる。

ーー中学時代までのことを教えてください。

小さいころからかなり変わった子供だったと思います。「過集中」という性格で、やると決めたことはとことんやるタイプでした。小学校のころは、けん玉の「もしかめ」が永遠にできるほどに上達したし、縄跳びでは市の大会で優勝しました。

中学校では部活動で始めたサッカーにハマりました。一年の夏にあった一年生大会ではベンチだったのですが、そこから猛練習をし半年でスタメンに入るくらいに上達しました。ハマり方が異常なのかもしれませんが、学校に行く道中でドリブルをしたり、教室で机の足の周りにタオルを巻いて、先生から見えないようにリフティングをしたりしていました。(笑)

幼いころから割と自我ははっきりしていたのですが、一方で人の目を気にする内気な面もありました。学級委員のようにみんなをまとめるような役職はびびって出来なかったし、好きだったサッカーでも、ここ一番のチャンスで自信を持てずにシュートを打てないことがありました。しかしこうした性格はある偶然の出来事によって克服されました。それはサッカー選手のイブラヒモビッチの自伝を読んだことです。貧しい家庭に生まれ、恵まれない環境で育ったにもかかわらず、今は世界を代表するサッカー選手となった彼の「他人のことは気にするな。自分の人生を生きろ。」という言葉に触れ、はっとしたんです。彼は人から言われたからではなく、自分の意志でサッカーをやっているんだと。自分とイブラヒモビッチはこの点が根本的に違うんだということに気づき、この日を境に、絶対に自分の人生を生きる、自我を強く持つということを決意しました。

音楽サークルのライブでギターを弾くスミスさん。観客のいるライブに出演するほどの腕前だそう。

ーー高校時代のことを教えてください。

自分としてはまったく後悔はないのですが、高校時代は完全に友達との遊びにコミットしていました。(笑)あくまで芝居なのですが、友達を草むらに投げ込む動画を撮って、仲間内で共有し、笑いをとるみたいなことをしていました。いわゆる「炎上系」の動画ですね(笑)。いかに面白いものを作れるかを追求していました。周りの友達もそういうおふざけを許してくれる寛容な雰囲気でした。

また、高校でもサッカーは続けました。それまでは自分の性格上、「自分さえうまければ何とかなる」という考えだったのですが、高校ではそれが通用しないことに気づき、初めてサッカーとはチームプレーなのだと痛感しました。中学までは、自分は将来サッカー選手になれるという根拠のない自信があったのですが、高校に入ってからはその自信が次第に薄れてきて、これからどうしようという不安を何となく抱えていました。今、高校時代を全体的に振り返ると、少しぼんやりしていたのかなとも思います。

音楽サークルのライブでギターを弾くスミスさん。観客のいるライブに出演するほどの腕前だそう。

サッカーに無我夢中で取り組んだ中高時代。

ーー大学生活ではどんなことをしましたか?

大学は東京の亜細亜大学に進学しました。これは高校受験の時にも共通して言えることなんですが、自分が所属する組織自体にはまったく興味がなかったので、志望理由は特にないです。高校で推薦をもらえた大学で、なおかつ女子が多そうという理由で決めました。(笑)

一年生のころ、私を大きく変える出来事が起こりました。友達から女の子を紹介してもらったのですが、その子が本当にかわいくて、好きになってしまいました。しかし当時の僕はその子に告白する勇気もなく、おまけにバカだったのでその子から「龍之眞って勉強してないから将来どうなっちゃうんだろうね?このままだと確実にやばくない?」と軽く言われたんです。この言葉がかなり響いて、「自分は本当に変わらなければいけない」「社会でなりあがれる人間になる」と決意することになりました。

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社会でなりあがるためにために、まず始めたのが心理学の勉強です。社会とは人と人との関係によって成り立っており、人を理解するためには心理学を学ばなければならないと考えました。ここでまた自分の過集中という個性が発揮され、友達ともほとんど遊ばず図書館にこもって教科書や参考文献を読み漁るという生活を一年間ぐらい続けました。そうするとあらゆる悩みや人間関係のトラブルを分析し、学問的根拠に基づいた解決策を提示することができるレベルになりました。最初は身の回りの友達の相談に乗ることから始めたのですが、次第に社会人の方々の相談も受けつけるようになり、最終的にはマネタイズにも成功しました。当時私はバイト先での効率の悪い仕事を受け入れられず、口答えをしてクビになるということがよくあったのですが、自分の力でマネタイズ出来た時、嫌なバイトをやらなくてもお金を稼げるんだと気づいて、自分の可能性が広がりました。

この心理学の相談受付を通じてとある社長さんと出会ったのですが、その人から「君のやってることは属人的だから広がりづらい。営業をやってみるといい。」と勧めていただきました。そこで次は営業にチャレンジしようと決めて、早速営業代理店でのインターンを始めました。

ーー営業のインターンではどのような経験をしましたか?

私は人より頑張らなければ成功できないという自覚があったので、質より量だと考えて営業の型を必死で覚え、実際の営業活動でも月に30日稼働しました。すると1か月目から営業成績1位をとることができました。2位の人とのスコアは競っていたのですが、稼働日数は僕が圧倒していました。まさに「量は質に勝る」です。

それから営業の質もどんどん上がり、2か月目には圧倒的に1位になることができ、営業マネージャーの仕事を任されました。しかしここでマネージャーという仕事の難しさに頭を抱えることになりました。自分だけではなく周りの人のことも見なければならず、なかなか動いてくれない人や辞めてしまう人が多く、めちゃくちゃ悩みました。しかしこの悩む過程で自分の良くないところがあぶりだされました。私は周りのためにやっているつもりでも、腹の底では自分のパフォーマンスやメンツばかりを気にしていたのです。

そこから、「人のことを見る」というマネジメントの基本に立ち返り、一方的に何かを頼むだけでなく、相手のやりたいことに耳を傾け、その背中を押すこともするようになり、仲間と協力して課題に取り組むことに努めました。すると次第に周りの仲間はついてきてくれるようになりました。

営業マネージャーとしての成果が認められ、その後は人事責任者に任命されました。学生がこの職に就くのは初めてだったそうです。この仕事はかなりうまくいきました。おそらく誰よりも悩んで、向き合ったからだと思います。職業柄、採用面談を行うことが多かったのですが、ここで1つの発見がありました。それは「採用面談とは営業である」ということです。一般的に採用面談というと就活生側から働きかけ、企業は受け身であるという風に思われがちですが、これは逆なんです。企業側こそ就活生に対して「この会社に入れば自分の目指している姿になれる」と思わせなければいけないんです。このように次第に物事を構造的に理解することができるようになってから、自分のパフォーマンスはかなり向上し、会社もうまく回っていくようになりました。結果的に以前からの課題であった高い離職率も大幅に改善し、メンバーの定着、成長につながりました。

最終的にこの組織からは身を引いたのですがその時には、メンバーから想像以上に感謝されました。それまで自分のことばかり考え、人に感謝することもあまりなかった自分が、インターンでの様々な経験を通じて多くの仲間から愛され、感謝されているということは不思議でもあり、この上ない幸せを感じました。自分が本当に求めていたのはこれだったのかもしれません。企業、社会とは人で成り立っており、その中で仲間と協力することこそが一番の幸せであると今は確信しています。

音楽サークルのライブでギターを弾くスミスさん。観客のいるライブに出演するほどの腕前だそう。

インターン先の仲間と。

ーー今後どんな人生にしたいと思っていますか?

私は大切にしている価値観が2つあって、それは自由と愛です。自由についてですが、自分は仕事でもプライベートでも人からどうこう言われると途端にやる気がなくなってしまうんですよね。これは自分に限った話ではなく、マネジメントの仕事をしていても、まずその人が何をしたいのかを聞いてそこに対してアドバイスをしたり背中を押したりしたほうが、人はやる気になるものだと気づいたんです。もちろん精神面のみならず物的な面での自由も欠かせないものだと思うのでお金を稼ぐことはやはり大切だと思います。

次に愛について。私は就職はせず、営業代理店を起業することに決めているのですが、その時には社員を幸せにしたいと思っています。というのも社会は企業によって動いており、企業の本質は社員一人一人の仕事にあるため、社員が幸せでなければならないからです。だから私は将来会社が成長したとしてもバイアウト等は一切考えていません。社員が新規事業を立ち上げるなど、自由を獲得するためのあらゆる手段のサポートに費やすことが理想です。とにかく自分の身の回りの人には幸せになってほしいんですよね。それが自分の幸せにもつながると思っています。

ーー戸田さんにとって大学とは。

自分の可能性を広げる時間だと思います。究極的に言うと大学生活とは暇な4年間だと思います。だからその暇な時間で自分と向き合って、あらゆるものに手を出した時間が長ければ長いほど、自分の可能性は広がると思います。

音楽サークルのライブでギターを弾くスミスさん。観客のいるライブに出演するほどの腕前だそう。

休学中にヒッチハイクで日本一周に挑戦。

ーー戸田さんにとって人生とは。

自由時間だと思います。人生の意味はこれまでもよく考えてきたのですが、究極的には意味なんてなくて暇つぶしでしかないという結論に至りました。だからその時間で何をするか、物事をどう解釈するかは、1人1人に自由があります。

音楽サークルのライブでギターを弾くスミスさん。観客のいるライブに出演するほどの腕前だそう。

オンラインでインタビューを受けていただきました!

皆さんはこの記事を読んでどう思いましたか?

何事も、本気でやってみなければ得られないものがあります。それは何らかの達成であるかもしれないし、限界が判明することかもしれません。戸田さんは、このことを教えてくださったように思います。営業に本気で取り組んだからこそ選ばれたマネージャー職、しかしそこで気づいた自分に足りない能力。考え方を改めてまた組織の構築、改善に本気で向き合ったからこそ得られた成果、自分が本当に求めていた仲間からの感謝。どれも戸田さんにとってかけがえのないものだと思います。皆さんも今自分がやっていること、今後やろうとしていることに「過集中」してみてはどうでしょうか?